シャリシャリ食感とみずみずしさ、そしてさわやかな甘さが魅力の梨。近年は品種改良で高糖度の品種が増えていて、あきづき、新甘泉(しんかんせん)、王秋、南水、甘太(かんた)などがその代表格です。品種で選ぶ楽しさはもちろん、好きな食感と甘さでも選ぶことができたら、もっと梨の楽しみが広がりそうですね。

いつが食べごろ?

日本の梨は西洋ナシと違って追熟しないので、鮮度がよくみずみずしいうちに食べましょう。梨は軸のほうより反対側のお尻のほうが甘く、また果皮に近い部分が甘いので皮はなるべく薄くむいたがいいといわれています。

おいしい梨の見分け方

■基本のポイントはこれ!

おいしい梨の見分け方の基本としては、軸がしっかりとしている、果皮に色ムラがない、ずっしり重たい、お尻の部分がより深くへこんでいる、といったポイントをおさえましょう。より水分が豊富でみずみずしく、鮮度が良い梨を選ぶ目安になります。

■表面のザラザラにも注目

また、豊水や新高などの「赤梨」と呼ばれる茶色っぽい梨には、表面にザラザラした斑点のようなものがあります。これは果点コルクと呼ばれるもので、実の気孔がふさがってコルク化したもの。この表面のザラザラ具合も選び方のポイントになります。

果点コルクは梨が成熟してくるとだんだん目立たなくなってザラザラ度が減ってきます。完熟間際になると表皮が少しなめらかになるので、甘い梨が好きなら、ザラザラが少ないものを選ぶようにしてください。なお、梨はお尻が最後に熟すので、ザラザラ度を見る時はお尻からチェックしてくださいね。

※ただし、ザラザラ度は保存状態や品種などによっても左右されるので、あくまでも目安として考えてください

■表皮の色もチェックしよう

二十世紀やかおり梨などのツルツルしている「青梨」は、未熟なうちは表皮が緑色で、熟してくると黄緑色から黄色に変わってきます。なので、黄色味がかったものを選べば、甘いということになります。ただし、シャリシャリした梨独特の食感がお好きなら、あまり黄色すぎるものは果肉がやわらかくなっている可能性があるので注意しましょう。

意外に知られていない、梨の選び方。いろいろな品種の食べ比べも楽しみながら、自分の好きな食感と甘さの“食べごろ”を見つけてみてくださいね。