「キノコといえば秋」というイメージが強いですが、シイタケには春と秋の「2度の旬」があるって知っていましたか。

シイタケの栽培方法は大きく分けて「原木(げんぼく)栽培」と「菌床(きんしょう)栽培」があります。菌床栽培はオガクスなどを用いて栽培され一年中収穫できるのに対して、原木栽培は切り出した木に菌を植える自然栽培。この原木栽培のシイタケに、春(3月~5月)と秋(9月~11月)の2回の旬があるのです。
シイタケが育つのに最適な気温は10℃〜20℃前後。シイタケにとって「心地よい気候」が春と秋に訪れるため、元気に成長するというわけですね。

愛情を感じる古風な呼び名

春に収穫されるシイタケは「春子(はるこ)」とよばれ凝縮した旨みが、秋に収穫されるシイタケは「秋子(あきこ)」と呼ばれ、香り高い味わいが楽しめるといわれています。

ほかにも、藤の花の季節には「藤子」、寒さの厳しい季節は「寒子(かんこ)」、雨や霧などの水分を多く含んだものを「雨子(あまこ)」、晴天が続き水分量の少ない状態のものを「日和(ひより)子」など、収穫時期や気候状況によって呼び名があります。なんだか子供の名前みたいでかわいいですよね。

ちなみに、主に乾燥シイタケの呼び名として使われますが、収穫時の傘の開き具合によっても呼び名があります。

どんこ…傘が開ききる前の7分目以下で収穫した、肉厚で丸みのあるシイタケ。煮物など食感を楽しみたい料理向き。生のものは「生どんこ」として販売されることも。

香信…傘が7〜8分目以上開いた、薄手で平たいもの。戻り時間が早く、炒め物やチラシ寿司など幅広く使える。

原木シイタケは、栽培から収穫まで膨大な手間と時間がかかります。子どもの名前を連想させる温かみのある呼び名には、”わが子のように育てる”という作り手の深い愛情が込められているのかもしれませんね。